ハングル能力検定試験に入門級というオンライン試験が存在するのをご存じでしょうか?
これまでハングル能力検定試験について、実施要項や申込方法、各級のレベルなどについて徹底的に解説してきました。韓国語の勉強を始めて、これから検定試験をどうしようかなぁと考えている方にとって役に立つ内容になっています。まだ記事を読んでいない方は、ぜひ読んでみてください!
「ハングル能力検定試験については知っているけど、試験は5級からスタートだよね?」、「オンライン試験なんて存在していないでしょ?」って思われた方…
そうなんです!
ハングル能力検定試験は、5級、4級、3級、準2級、2級、1級からなり、全国各地の会場及び準会場で実施されています。
「じゃあ、一体何のこと?」と思われるかもしれません。今回はあまり知られていない入門級(オンライン試験)について解説します。
「入門級」という言葉の通り、韓国語入門者さん向けの内容になるので、学習歴が長い人は入門級以外で検討してみてね◎学習時間の目安は「ハングル能力検定試験~各級のレベルと学習時間・合格ライン~」の記事で確認しよう!
ハングル能力検定試験の入門級って何?
韓国語の学習を始めたばかりの方向けに、最初の資格試験として入門級があります。5級以降の試験とは区別され、オンラインで実施されます。また、実施日程も異なります。
ハングル能力検定試験自体は1993年6月27日に第1回目が実施され、30年以上の歴史を有するとても有名な検定試験です。しかし、そこには入門級は含まれていません。
実は…入門級が実施されるようになったのはごく最近のことなんです。入門級の検定試験は通常年に2回実施され、次回の実施が第4回目(2024年7月21日(日)予定)!つまり、2023年から始まったばかりで、2024年は2年目なんです。びっくりしますよね。まだまだ始まったばかりの試験だから、あまり知られていないんですね。
ハングル能力検定試験入門級の実施要項を解説!
入門級の受験資格
国籍、性別、年齢などの制限はありません。誰でも受験可能です。
ただし、”入門級”ということばの通り、5級よりも前のレベルの試験となっています。5級以上の試験は従来通りの会場及び準会場で実施される試験をお申込みください。
韓国語の勉強を始めたばかりの方で、ちょっと試験を受けてみようかなって思ったらぜひ♪
入門級の実施日と受付期間
年に2回実施されます。
1月下旬の日曜日と7月中旬の日曜日です。
次回は第4回目で、2024年7月21日(日)に予定されています。
受付期間は、2024年6月1日(日)~2024年7月7日(日)までです。ハングル能力検定協会公式HPからのみお申込みできます。
入門級試験当日のスケジュール
2024年7月21日(日)に実施予定のスケジュールです。
聞き取り試験(24問/制限時間15分) | 筆記試験(26問/制限時間25分) |
10:30~10:40の間に試験を開始する | 10:40~11:00の間に試験を開始する |
必ず開始時間内に試験を始める必要があります。また、聞き取り試験が受けられなかった場合、筆記試験のみを受験することはできますが、合否の判定は「不合格」となります。
入門級の試験に必要なもの
常時インターネットに接続できるパソコンが必要です。スマホやタブレットでの受験はできません。聞き取り試験がありますので、イヤホンやヘッドホンの使用が推奨されています。受験時は、指定のOSとブラウザをご使用ください。詳細は、IBTハングル能力検定試験サイトの「入門級テスト実施について」のページでご確認いただけます。
受験申込み後の指定期間内で、体験版にて動作確認・操作確認などを行うことができます。体験版は各1問ずつの簡易版になりますが、必ず事前に確認しておきましょう!
入門級の申込み方法
オンライン試験ですので、申込みはオンラインのみとなっています。ご注意ください。
①ハングル能力検定協会HPに会員登録します。
②マイページにログインします。
③「試験申込み」ボタンから必要事項入力画面に移動します。
④登録情報、支払い方法を選択します。
⑤「この内容で登録する」ボタンから、確認画面に進みます。
⑥内容に間違いがなければ、申込みを完了します。
⑦選択した決済方法で検定料を支払います。
クレジットカードまたはPaypayでの支払い方法を選択した場合は、申込み完了後、そのまま決済画面に進んで、決済を完了してください。
コンビニ支払いを選択した場合は、申込み完了メールと同じタイミングで支払いに関するメールがもう1通届きます。そちらを確認して、支払いを済ませてください。
メールの未着など、何かトラブルが発生した場合は必ず協会に確認するようにしましょう。
入門級の検定料
1,500円です。オンライン決済手数料が別途200円かかります。
この金額なら、気軽に受験しやすいよね◎
韓国語を始めたばかりの方の最初のチャレンジには良さそう!
入門級のレベルと合格ライン
入門級のレベルは?
初めてハングルの文字を習い始めた段階から、入門級の出題リストを基本的に習得したレベルです。出題範囲は、ハングル能力検定試験協会HPの入門級(オンライン試験)出題概要のページにPDFデータがありますので、そちらを確認してください。入門級試験の資料は2022年10月9日に実施されたオープンテストのみ公開されています。そちらも同じページから確認することができます◎
・ハングルの構成を理解して、文字と音が一致する
・約280語の単語やそれからなる文を理解
・簡単なあいさつや決まり文句を理解し、質問に答える
5級のレベルについては他の記事でも解説しているけど、学習時間の目安は約40時間、単語は約450個だよ。5級の方が身の回りのことなど、話せることが多くなるね!
入門級の合格ラインとは?
試験は聞き取り試験と筆記試験で構成されています。解答は全て3択の選択方式です。
聞き取り試験 | 筆記試験 | トータル | |
試験時間 | 15分 | 25分 | 40分 |
問題数 | 24問 | 26問 | 50問 |
配点 | 40点 | 60点 | 100点満点 |
60点以上で合格です。ただし、筆記試験受験のみで合格することはできません。必ず、聞き取り問題及び筆記試験問題を受験する必要があります。
結果は試験終了後すぐに受験履歴ページから成績を確認することができます。ただし、入門級試験サイトへのログイン(成績証明書発行を含む)は、試験から3ヵ月後の月末までとなっているので、注意してください。
ハングル能力検定試験入門級は受けるべき?
ハングル能力検定試験の入門級について解説してきました。入門級のレベルや申込方法、受験方法なども分かったと思います。では、この入門級の試験は受けるべきなのか…という点についてです。結論…「時期による!」と言えます。
韓国語を勉強し始めたばかりの方にとっては、5級レベルに達する前にチャレンジすることができる最適な試験です。出題リストが公開されていますので、対策もしやすいです。勉強し始めて最初の目標を入門級合格に設定することで、モチベーションに繋げることもできるでしょう。
ただし、オンライン試験でありながら…実施されるのは、年2回のみ。語学を継続的に勉強しているとレベルは上がります。数か月先のレベルは今とは違ったものになっているでしょう。5級に合格するための学習時間の目安が約40時間と言われています。それぐらい、もしくはそれ以上の学習時間を確保できる場合は、入門級は物足りないレベルになってしまう可能性が高いです。その場合は、5級以上からの受験をおすすめします。5級と4級といったように隣接する級との併願もできますので、勉強時間に合わせて挑戦してみてください。
個人的には、入門級は5級以降の試験を受ける前の準備のようなものだと考えます。入門級に合格したからといって何かに活かすというわけではなく、ご自身の理解度の確認やモチベーションに繋がることがメリットだと思います。ちょうどよいタイミングであれば、1,500円というお手頃価格で、自宅から受験することができますので、挑戦してみてもおもしろいでしょう◎
※2024年3月29日時点の情報を元にしております。最新の情報は公式HPでご確認ください。